こんにちは、Penmark編集部の長濱です。
すっかり日が落ちるのも早くなり、風もいよいよ冷たくなってきましたね。
11月といえば、三田祭があります。
そこで今回は三田祭実行委員会、通称「三田実」のインタビューに行ってきました!
日本最大級の学園祭の裏には、どんな活動があるのでしょうか?
基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
団体名 | 三田祭実行委員会(三田実) |
活動内容 | 三田祭の企画・運営 |
人数 | 200人(50人×4学年) |
男女比 | 1:1(各学年25人ずつ) |
インタビュー
-早速ですが、本日はよろしくお願いします!
こちらこそ!経済学部4年の馬場敦士です。三田実の代表を務めております。よろしくお願いします。
-ありがとうございます!まず、三田実はどんな活動をしているのでしょうか?
主に三田祭の企画・準備・運営ですね。仕事の内容は局によって大きく異なります。
局というのは担当部署のことで、大きく分けて
①出展団体との対応
②本部企画
③広報・宣伝
④協賛いただける企業様との渉外
の4つがあります。
日々の活動は会議や作業が中心です。主に三田キャンパスで行います。
-活動の時期や頻度は決まっているんですか?
三田実は通年活動があります。
三田祭が終わった瞬間から、次の三田祭の準備が始まるという感じです。
11月に三田祭を終え、12月には代がかわり新体制となります。ここで1年生は局に振り分けられます。
また、2年生の中で代表の選挙が行われ、選ばれた人は翌年の3年生の間は代表補佐を務め、4年生になると本代表となります。
そして1、2月から次年度三田祭の準備を始めます。
活動の頻度や忙しい時期は局によってまちまちですが、10、11月はほとんど毎日活動しているような状況です!
-なるほど、所属する局によってかなり違うんですね。ちなみに、三田祭の資金も三田実が管理しているのでしょうか。
はい。基本的にはそうなりますね。
全塾協議会から予算の割り当てがあり、その他必要な分は三田実が企業様から協賛をいただいて費用を工面しています。
なので、企業様から協賛をいただく渉外の局がとても重要になります。
-かなりのプレッシャーですよね…。仕事以外のイベント等もあるのでしょうか?
仕事以外のイベント…というと、年2回の合宿でしょうか。
会議やレクを通して、学年や局に関係なく全体で親睦を深める貴重な機会です。
あとは7月に地域貢献のような形で三田のお祭りに参加しています。
また、今年は縦割り班を作って遊びに行きました。
とはいえ、基本的に活動は仕事がメインなので、全体での飲み会等のイベントは少ない方だと思います。
もちろん、個人的には遊びに行ったりします。
-それでは、メンバー同士の交流は仕事が大半になりますね。人間関係はどんな雰囲気なのでしょうか?
そうですね。活動自体の頻度が高く、会議も多いので、必然的にメンバー同士の仲は深まりやすいです。
三田実の人間関係は少し特殊だと思っていて、それは必ず業務という側面がついていることです。
ただ仲の良い友達というよりも、同じ目標に向かう仲間という意識の方が強いです。
仕事での様子、お互いの本気を知っているからこそ生まれる信頼関係という感じでしょうか。
-お互いの本気を知っている…憧れます。縦の繋がりも強いのでしょうか?
正直、学年や局を越えた繋がりは薄いかもしれません。そのために、先ほども言いましたが今年は縦割り班での遊びを試みたりしています。
また、OBの方との関わりもほとんどありません。
うちのルールとして、引退したら現役のことには一切口を出さない、というのがあります。現役からOBの方にコンタクトを取ることもありません。
-そうなんですね!歴史の長そうな団体なだけに、それは少し意外でした。
今年で61代目なので、伝統はあります。
設立当初のことは詳しくありませんが、最初は小規模だったようで、面接を行うようになったのもここ10年くらいのことだと聞きました。
-そうなんですか!面接について教えていただけますか。
面接は4月の後半に一度だけ行います。
1年生のみが対象で、男女25人ずつ、計50人の枠があります。
例年120~130人ほどの応募があり、全体の倍率は2倍程度です。
基本的に応募条件は4年間継続することのみです。
ただし、三田祭期間に実習のある医・薬・看の塾生と、1ヶ月以上の留学に行かれる方は入れません。
3,4年生でもバリバリ活動があるものの就活に影響するようなことは全くありません。
大きな組織なので様々な人が所属していますが、どんな人が多いかと言われたら自らの責任を自覚して活動を楽しめる人が向いていると思います。
-兼サーは大丈夫なのでしょうか?
兼サーが合否に関わることはありません!実際、兼サーをしている委員も各学年にいます。
学年が上がるごとに自然とうちにコミットしてくれるようになります。
そもそも、4年間みっちり活動があるサークルって少ないですしね。
-やっぱり4年間継続するという点が、サークルとしての三田実の最大の特徴だと思います。馬場さんご自身は、なぜ三田実に入ったのでしょうか。
私は高校時代も文化祭の実行委員に所属していて、裏方の泥臭さや大変さと、その楽しさを知っていました。
その経験から、三田祭という日本最大規模の学園祭を運営する組織の中で自分に何ができるのか知りたくて入りました。
-高校時代に経験があったのですね!三田実には、来場者何人、のような目標はあるんですか?
来場者数はだいたい4日間でのべ20万人ですね。
ただ、ここに目標は設定していません。来場者が増えることが必ずしも正義ではないからです。
学園祭に正解はないため、前年度よりも良いものを作ろうというところに活動の原点があります。
与えられた仕事に満点はありません。だから、自分自身に対して厳しくすることがいちばんの指標になるのではないでしょうか。
企画の完成度、盛り上がり、システムの能率、渉外の円滑さなどなど、それぞれが目の前の仕事のクオリティを上げることに注力しています。
成果物としての「良い三田祭」を作ることが大切ですが、そのためには「良い準備段階」が必要だと考えています。
-なるほど、一人一人が目の前の仕事に邁進することを大事にしているんですね。やはり三田実でのやりがいもそういう時に感じるのでしょうか?
そうですね、去年より頑張った、一生懸命取り組んだという達成感を得ることが最大の喜びです。
学年が上がっていくごとに毎年新たな成長があり、後から振り返った時にそれが嬉しく、またモチベーションにもなります。
-ストイックに仕事と向き合う姿勢には脱帽です。それでは、代表としてたいへんなことはありますか?
これは二つあります。
一つは、200人という大きな組織全体の足並みを揃えて、同じ目標に向かって進めることです。
もう一つは、自分が卒業した後の三田祭のことを念頭に置きながら行動することです。
通時的に正しい判断をするのは難しいですが、来年再来年の代から見ても正しいと言えるような仕事をしていきたいです。
-やはりこれほど大きな団体の代表を務めるのは、相当な責任もありますよね。最後に今年の三田祭への意気込みをお願いします!
三田祭は慶應義塾の独立自尊の精神を踏まえたイベントなので、テーマという形で我々から何かを押しつけるようなことはありません。
塾生の日々の活動の集大成がこれだけ揃っているのは三田祭だけです。
来場される方には、ぜひ塾生の青春を感じ取っていただければと思います。
-ありがとうございます!今年の三田祭も楽しみです!本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました!!
インタビューを終えて
いかがでしたでしょうか。
三田祭に4年間情熱を傾ける団体ということで、他のサークルとは性格の異なる組織です。
しかしその内実には、成長できるとても充実した活動がありました。
皆さんも三田実の方々の努力に思いを馳せながら、三田祭を思いっきり楽しみましょう!