【日吉・矢上編】走れ塾生!!一限に遅刻してしまう慶應生を救いたい。

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1年生もようやく大学生活に慣れてきたというところだろうか。夏が薫り始めた日吉キャンパスを、今日も塾生が埋め尽くす。試験も近づいてきたし、授業をしっかりと聞く必要があろう。

そんなときに避けられないのが『遅刻』である。

筆者自身、遅刻魔の称号を授かって久しい。今回は、そんな慶應義塾大学の遅刻事情に迫る。

日吉キャンパス遅刻者数調査

—遅刻者数の推移

6月末某水曜日、晴れ

1限に向かう塾生の波。綱島街道を渡る9時前の横断歩道は、ごった返しだ。まずは日吉キャンパスに遅刻者が果たしてどのくらいいるのか調べてみた。

8:45頃から、塾生の数は一気に増加する。それから50分台にピークを迎え、教室に向かう塾生の数はだんだん減少…しない。

しないのである。たるんでやがる。

いよいよ横断歩道の校舎側で待ち構え、9時以降に渡る塾生をカウンターで数えていく。9:00から9:15にかけての7回の記録を、以下のグラフに示そう。

人数の増減には、電車のダイヤが関係しているのだろう。

これを見ると、遅刻者はそれなりに多いという印象を受ける。15分間だけの合計で639人にものぼるのだ。

無論、横断歩道を9時以降に渡った者が必ずしも授業への遅刻者であるとは限らないが、それでも大部分は今回の調査対象だろう。

日吉キャンパスに在籍しているおよそ1万人のうち、仮にその半数が水曜日の1限目を履修しているとしよう。概算にはなるが、遅刻者の割合は1割を超えるということだ。

—考察

遅刻癖のある読者諸君は安心してほしい。筆者含め、諸君の遅刻仲間は塾生の1割ほどを占めているのである。

難関大学とされている慶應義塾の学生がたる者、勤勉でpunctualという先入観を持っていた。ところがどうだろう、時間にルーズな塾生のなんと多いことか。

振り返ってみれば、自分の友人も時間通りに集まらないやつばかりだ。ここに、時間を守るという形式によってではなく実際の仕事能力で評価されようとする、塾生の誇り高き思想が滲み出ているのかもしれない。

とはいえ、だ。

遅刻者がマイノリティーであることには変わりないし、マジョリティーになってはならない。時間を守る人がいる以上、時間に遅れるという行為は瑕疵である。そうでなくとも、どうしても遅刻できない授業は少なからず存在しよう。

そんな遅刻常習犯を救うべく、我々はさらなる調査に乗り出す。

キャンパスダッシュ・日吉編

日吉キャンパスは慶應義塾の中で最も活気に溢れたキャンパスと言ってもいい。

1、2年生中心のエネルギーがキャンパス全体を盛り上げている。

もちろん、若さゆえの過ちで朝起きれないこともあろう。

そんな時に、この記事を思い出してほしい。そう願って、我々は自らの足と心肺機能を捧げた。

ー選手情報

日吉キャンパスを走るのはライターの川上選手。

高校の頃ラグビー部に所属し、50m6秒50という頼もしいデータがある。

さて、どんな走りを見せてくれるのだろうか。

ー出走

スタートは東急日吉駅の改札前。よーーーいどん。

最初は横断歩道。唯一の信号で運が悪いとタイムに最大1分ほど影響する。運よく赤ゲージが半分ほどのところで当たった。青になったら即ダッシュ。この急発進が一気にHPを削る。

最近は警備員が配置されており、点滅横断や斜め横断を取り締まっている。結構な恥をかくことになるので、注意しよう。

今回は、何かと使うが遠い第六校舎まで走ることにしよう。

ー独立館前

まずは即左折し、独立館前の綺麗な道を駆け抜ける。

スタート直後の直線でスピードに乗りたいところだが、朝は人通りも多いので注意が必要だ。

独立館前は非常にモダンで清潔にまとまっているため走っていて気分がいい。

外の綱島街道に面した部分だけこのように印象を良くしていく慶應義塾の建築計画は人間臭くて好感が持てる。

ー独立館中

直線を一気に走り抜けると次は階段だ。

階段を二回上らなければならないが、それほど長くないため、ここもテンポよく処理したいところ。

階段が終わると第四校舎の廊下を通って中庭に出ることになる。

ここは交差点状になっているため、衝突を避けてスピードを落とすのが懸命だろう。

誰かが怪我をするくらいなら遅刻したほうがマシだ。

ー中庭

中庭に出ると、もうゴールまであと少し。

多少の凹凸に注意しながら最後のダッシュを決める。第六校舎はすぐ目の前だ。

ーゴール

そんなこんなでゴールにたどり着く。

タイムは1分37秒。

実際には、ここから自分の教室まで階段を上らなければならないが、ぜひとも参考にしてほしい。

それほど距離はないとはいえ、疲れることは疲れる。

息を取り戻すのに少し時間がかかりそうだ。

キャンパスダッシュ・矢上編

日吉駅からほど近い場所に、主に理工学部のための矢上キャンパスというものが存在する。日吉や三田での講義で完結する文系学部には縁もゆかりもない僻地だが、その存在は知られていよう。

山の上に隔離されていることから、「ヤガミーランド」等の蔑称で呼ばれ、在籍する塾生共々嘲笑と同情を集める特徴的なキャンパスだ。

今回は、そんな不憫な矢上も見捨てず、真摯に計測を行った。日吉駅からすぐに左に曲がるルートと、並木道を進んでから左に向かうルートの二つがあるが、後者で測定した。

—選手情報

ランナーはコミットしていたテニサーにも行かなくなり運動とは無縁の生活を行っている筆者である。

そんな筆者の最速タイムは中3で50m6.9秒となんとも微妙な記録。あまり期待できない。

服装は理系をイメージしたシャツ&スラックスに革靴スタイル。

リュックサックを背負っているが、中身は理系諸君への冒涜とも言える軽さである。でもmacbookは入ってるから許してもらおう。

—出走

スタートはまたまた改札前。よーいどん。

今回は矢上キャンパスのセブンイレブン付近をゴールに設定しよう。

—並木道

並木道の上り坂は、勾配が緩やな一方距離が長い。ペースを守って走ることが求められよう。

ふと上を見上げると、白日を透かして緑色に煌めく木々が眩しい。

自分はなぜこんなところでアホみたいに走っているのだろうかと、早くも現状を達観してしまう。

—心理棟

気をとり直してそのまま実験棟の前を駆け抜ける。ここは平坦なので加速が期待されるところ。

コーナーを鋭角に攻め、心理棟を通り過ぎる。

心理棟までのタイムは1分21秒だ。

1限の心理学に遅刻しそうな諸君はぜひ参考にされたい。

—矢上階段

いよいよ魔界への入り口だ。下り階段ではあるがそれがまたきつい。ここをいかに捌くかが、タイムに響いてくるだろう。

実に自然豊かである。特にこの季節は、虫たちが生き生きとしている。彼らの歓迎を受けながら、フットワーク重視で進んでいく。

—駐車場

階段を降りきったところで駐車場に差し掛かる。

ここも平坦な直線なので一気に距離を詰めたい。

と、言いたいところだが、どうやら体力の限界が近づいてきたようだ。

最後は情けなく脇腹を押さえ、歩きよりは速いスピードを維持する。

—矢上キャンパス入口

駐車場を抜けると、いよいよ矢上キャンパスにたどり着く。

しかし、門から教室のある建物まで、またまた坂に階段。

階段を降りて坂を登るという、位置エネルギーを変えるだけの簡単なお仕事。

最後の力を振り絞り、階段を登りきる…。

—ゴール

ようやくセブンイレブンの看板が見えた。

気になるタイムは3分05秒だ。

吐きそうになりながら、力なくセブンイレブンに吸い込まれていく。

所感

さて、2回の計測を終えた。

わかったことがある。

ゴールしたはいいものの、この状態で授業に参加しても公害になるだけだろう。結果から、多少遅れても、確かに授業に間に合うことはできる。しかし、払うことになる代償はあまりに大きい。

まず一般的な大学生の運動習慣では疲労しないことは不可能だろうし、夏は大量の発汗を免れない。

そんな状態で授業に参加するくらいなら、結局1割の仲間とともに優雅に遅刻した方が良いのではないだろうか?

このことを矢上キャンパスは塾生に伝えたいのだろう。

つまり、自分の置かれた状況を俯瞰的に捉えて、想定した結果に固執せず常に最善の判断を下し続けることが、最終的に生産性を上げるということである。そして、これこそが慶應義塾が誇る英才教育の体現なのではないか。

そんなことを考えながら、今日も青空の下を駆けていくのであった。

結論:余裕をもって登校しましょう。

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ABOUT この記事を書いた人

不死鳥を飼い馴らす二十歳の法学徒。Penmarkのファッション担当であり、車狂い。ドリームカーはAlpineのA110。最近は、ヘーゲルの哲学と日々格闘している。クリープやマイヘアが主食で、彼女をこよなく愛している。
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