未経験から全国8位!奇跡の槍投げ選手が語る「結果」を追求する方法論。

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全ての分野において「結果」を追い求めなければいけない。

その結果に妥協することはなく、いかに限られた時間で高いパフォーマンスが出せるかということを考えて行動すれば、優先順位をつけなくとも、結果が後からついてくると考えています。

-鐘ヶ江周

そう語るのは、慶應義塾大学体育会陸上競走部で投擲ブロック長を務めあげ、全日本インカレ・関東インカレのやり投げ部門においてそれぞれ8位・2位の好成績をおさめる鐘ヶ江周(かねがえ あまね)さんだ。

鐘ヶ江さんは、未経験からコーチ不在の状態で投擲を極め、大学に入ってからはメディカルベンチャーでのインターンと学業の3つを全で結果を出しながら4年間の大学生活を送ってきた。

この春、社会人になることを目前に控えた大学生アスリートは何を思うのか?そして、今まで歩んだ道はどのような道だったのか?

体育会という組織の内側にも触れながらその過程を明らかにしていく。

鐘ヶ江周さんのプロフィール

項目 詳細
お名前 鐘ヶ江周(かねがえ あまね)さん
大学 慶應義塾大学・環境情報学部4年生
出身 神奈川県

全日本インカレ8位

高山

鐘ヶ江さん、よろしくお願いします。

鐘ヶ江さんは、慶應義塾大学の陸上部で槍投げをされていたと思います。

まずは、直近の成績と大学での研究について教えていただけますか?

2021年の成績で言うと、

  • 関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)2位
  • 日本学生陸上競技対校選手権大会(全日本インカレ)8位

です!

大学では、「現代のスマホ依存をどのようにして改善するか」という研究を行っています。

自分は長崎の寮のあるの高校に行っていて、スマホもほとんど使えず、そこまで馴染みがなかったんです。

でも、東京に出てきてたくさんの人が電車の中で死んだ目をしてスマホを見ていて。

「これはやばいんじゃないか」と思って調べたら、やっぱり体に悪いと知って。

体を動かすのが好きで、デジタルではない楽しみを知っていた自分だからこそできると思い、この研究を始めましたね。

高山

もともと医療系の研究をしようと思っていたんですか?

実は、もともと医学部を目指していたんです。

でも、医学部には結局進めず、慶應で陸上をすることにしました。

アスリートが医学部に入る事例もたくさんあるので、ここから新しい道を作ることもできるかなと思い、まずは今しかできない陸上に専念しています。

未経験から陸上へ

高山

鐘ヶ江さんは、ほぼ未経験の状態から槍投げで結果を出したと伺っています。

鐘ヶ江さんが陸上を始められたのはいつからだったのでしょうか?

陸上は中学生の頃から続けています。

ただ、もともと陸上をしようと思っていたわけではないんですよね。僕はもともと野球をずっとやっていて。

野球を続けたかったんですが、中学に野球部がなかったんですよ。

高山

野球部が無い、、、レアケースじゃ無いですか?

実は、長崎は野球よりサッカーの方が主流で。野球部が無い中学や高校も珍しく無いんです。

なので仕方なく陸上部に入ったんですが、最初は初心者なので全く結果もついてこず。

野球はチームプレイですが、陸上は自分の身体能力が結果にそのまま繋がるので、めちゃくちゃ悔しくて人一倍トレーニングをしました。

「長期的に見れば絶対結果が出る」と信じていましたね。

高山

当時の結果としてはどうでしたか?

実は、中学の頃は一度も賞状をもらえませんでした。

田舎なので、中学も6校しかなかったにもかかわらず、その中でも入賞できなくて。

平均以下の記録しか出せず、リレーのメンバーに入ることすらできませんでしたね。

高山

そこから今につながるということはとても努力をされてきたんですね。

もともと陸上では走ることを中心にしていたのですか?

そうですね。中学の時は短距離をメインにしていて。槍投げは高校に入ってから少しずつ始めた形です。

というのも、野球出身で肩には自信があったのと、中学の時ジャベリックスローでジュニアオリンピックに出させていただいたことがきっかけで「槍投げなら自分の力を出せるかもしれない」と思ったことがきっかけです。

高山

槍投げ選手に転向してからはいかがでしたか?

転向、といっても高校のグラウンドは槍を投げることができなかったので、普段の部活動とは別に特訓をしてきた形です。

高校に入学したタイミングで、槍投げで国体に出場していた選手が学校の寮監督として赴任してきて。

顧問ではなかったのですが、その先生に月に一度、学校外の競技場で槍の投げ方を教えてもらい、そこで教えてもらったことをセルフトレーニングで反復してきた形です。

高山

独学に近い形なんですね。

コーチがつかない状態でのトレーニングは大変では無いですか?

そうですね。ちゃんとした練習と言うものはほとんどできなかったので大変でした。

自分の部屋でタオルを振ったり、昼休みを使ったり、自分の時間をうまく活用して練習をしてきました。

何が良くて、何がダメで、ということを月1回のフィードバックを参考にPDCAを回していった感じです。

高山

そこから結果が出たのはいつごろだったのでしょう?

高校2年生の時ですね。

高1までは槍投げも短距離も平均以下だったのですが、急に県のトップに入ることができました。

ここから、地道な努力が少しづつ形になったと感じるようになり、槍投げにさらに専念するようになりましたね。

大学での体育会ライフ

高山

槍投げに転向された鐘ヶ江さん。

ここで結果が出て一気に大学でのインカレ2位という結果につながっていったと思いますが、ここで少し話題を変えて大学での体育会生活のお話も伺えればと思います。

大学の体育会ではどのようなスケジュールで練習をしてこられたのですか?

そうですね。月金以外の平日は16時45分に日吉のグラウンドに集まって夜の21時まで練習をしています。

土日は朝10時から始めて、各自2〜3時間練習をする感じですね。

コーチがいないので、練習メニューも各自で決めて行います。

基本は学業優先なので、授業がある人はもちろん授業が終わってから参加するのですが、僕は意識的に午前中の授業を取るようにしていましたね。

高山

コーチがいないんですね。意外でした。

そうなんです。ある程度決まっているブロックもありますが、ほとんどは自主的に決めています。

その自由度の高さが故に入ってきている人も多いと思いますよ。

高山

そうなんですね。

練習の後は飲みにいったりもするのですか?

基本的に飲みにはいかないですね。大きな大会の後などに飲むことはありましたが、日常的に飲むことはほとんどなく、自分でも飲まないようにしていました。

食事も、部員と行ったとしても本当に少人数で食べてただ帰る、というような感じで笑

この辺は大学生のイメージからは少し離れているかもしれません。

高山

なるほど。活動に専念されているんですね。

そのほか、日常生活で気にかけていることはありますか?

食事の面では、タンパク質を摂取することを意識的に行っています。

後は、怪我をしてはいけないので、激しく体を使うレジャー(ボルダリングなど)はしないようにしているぐらいでしょうか。

体育会という道を選んで

高山

大学生活の選択肢として、遊び・勉強・体育会・ビジネスなど、様々な選択肢がある中で、鐘ヶ江さんが体育会という道を選んで良かったなと感じる部分はありますか?

一番は同じ目標を持って努力できる友達ができたことですね。

様々な形の大学生活がある中で、僕はスポーツを一生懸命にやることに楽しさを見出した人間なので、価値観が一緒だったり、同じことに熱くなれる人と出会えて、自分のやっていることに価値を見出せたのはよかったです。

キラキラのキャンパスライフを夢見ていた部分もあったので、たまに虚しくなることもありましたが、それを上回る価値を陸上、そして体育会に見出せたので自分は後悔していません。

高山

なるほど。これから体育会に入りたいと思っている人にはとても役立ちそうですね。

ちなみに、体育会はどのような人が向いているのでしょうか?

一番大事なのは熱量があることだと思います。

競技力や技術はあるに越したことはありませんが、熱量がある方が結果につながりますよね。

慶應の陸上部にも、初心者で入ってブロック長になったり、全日本インカレで上位入賞した人もいます。

後は、ここでしか感じられないプレッシャーや絶望を味わう共同体感覚は他には変えられないものなのかなと思いますね。

プレッシャーは○○から生まれる

高山

鐘ヶ江さんが感じたプレッシャーはどんなものでしたか?

2021年の関東インカレの時が一番プレッシャーを感じた時でしょうか。

大会では、1部と2部というブロックがあり、今年自分が結果を残さないと、2部に降格してしまって、来年以降の後輩に迷惑がかかる。

部員120人の運命を背負っていたので、本当に大変でした。

高山

なるほど。でもそのプレッシャーを乗り越えて見事結果を出されています。

プレッシャーとどのように向き合って、それをパフォーマンスに落とし込んでいるんですか?

前提として、緊張やプレッシャーが生まれるのは「他人と比較するから」だと思っています。

他人がいい記録を出しているのを見て、それを超えなければいけないと思うからプレッシャーを感じるということですね。

なので、僕はプレッシャーを感じる場面では他人のことを全く考えないようにして乗り越えています。

高山

精神力、、でしょうか、、。

かなり厳しい印象を受けますが、、。

もちろん、完璧ではありません。

でも、自分の中にしっかりとした軸があって、理想の結果があって、理想の姿が見えていれば、他の人は自ずと気にならなくなります。

これが完全な集中の状態でしょうか。

高山

これは普段の練習の時から心がけているんですか?

そうですね。常に理想の姿が自分の中にあって、それに沿ってトレーニングをするようにしています。

「結果」を出す秘訣

高山

鐘ヶ江さんは、慶應で勉強もしながら、槍投げとインターンの3つの軸で大学生活を送られていると思います。

この3軸を日々の生活に落とし込んだ時、どのように優先順位をつけて行動されているのでしょうか?

極端なことを言うと、どれも等しく3つに分けて別軸として捉えています。

なので、優先順位はつけておらず、どれも大切にしている形ですね。

僕の中では、割いた時間ではなく、その時間で何をしたのかということを重要視しています。

高山

というのは、、?

全ての分野において「結果」を追い求めなければいけない。

なので、その結果に妥協することはなく、いかに限られた時間で高いパフォーマンスが出せるかということを考えて配分しています。

その時与えられているリソースでいかに完成できるかということですね。

将来の目標

槍投げの普及のために開始したYouTubeチャンネル

高山

鐘ヶ江さんの将来の目標を教えていただけますか?

自分の中では、「世界陸上」・「オリンピック」に出場したいという目標があって、そこをずっと目指しています。

ただ、スポーツ以外もしっかりできる人間になりたい、ということももう一つの軸として大切にしていますね。

アスリートでありながら、ビジネスの分野でも活躍できる。

ある種の、「新しいアスリートの形」を作るということが僕の着地点です。

高山

具体的にはどのようなことに力を入れていく予定ですか?

今後は、自分の経験を生かして槍投げを普及していくことと、自分の進めたいビジネス、そして会社員としての3軸をこなしながらアスリートとして成長していくことが目標です。

例えば、槍投げの普及活動で言うとYouTubeなどを通して、槍投げの魅力や具体的な方法などをレクチャーすることを現在始めています。

自分も、学生時代コーチのいない環境でここまでやってきて、コーチ不在の中で練習を続けるノウハウなど、還元できるものがあるのではないかと考えていて、慶應の陸上部で出会ったもう一人のメンバーと一緒に活動を行っています。

あとはもう一つ、春から社会人になるので仕事もしっかりとこなしていきたいですね。

高山

就職後も競技は続けられるのですか?

ありがたいことに社会人チームとして競技を続けられることになったので、今後も続けていきたいと思います。

でも、それと同時にビジネスマンとしてもしっかり活動していきたいという思いがあって。

内定を頂いている企業もとても僕の気持ちを理解してくださっていますし、それに加えて今ジョインしているベンチャーでは医療系の分野に革新をもたらすプロジェクトに関わらせてもらっています。

高山

大学時代に、優先順位をつけずにどれも等しくリソースを割いてきた、という部分に通ずるものがありますね。

そうですね。僕の着地点としては、「新しいアスリートでありたい」という気持ちが強くあります。

スポーツもできるけど、それ以外もしっかりできる。

既存のアスリートがまだ拓いていない未来を、スポーツとビジネスの領域で開拓していければいいなと思っています。

高山

鐘ヶ江さん、ありがとうございました。

ABOUT この記事を書いた人

PenmarkNews編集長/24歳/社会人大学生/経験を生かし、大学生をはじめとするZ世代の皆さんの生活がより豊かになる記事をお届けします。
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